イギリス生活

違和感だらけの東ロンドン・ドッグランドとエリザべスライン/クロスレイル

画像参照:ロンドン交通局

北ロンドンに住んでいる私にとって、なかなか行く機会の無い東ロンドンのドッグランド。

4歳の娘と意図せずして探検する羽目になり、散々な1日だったけど、面白い発見がありました。

目的地、変更に次ぐ変更

画像参照:TFL(ロンドン交通局)

⇧ドッグランドは地図右下の青緑二重線、DLR(Docklands Light Rail)エリア

カティーサークに行くはずが・・・

週末は天気が良いので、グリニッジまで行ってカティーサークの船(博物館)を見て、パイ&マッシュでも食べに行こうか~。

夫の提案に、娘も私もそのつもりになっていたのに・・・。

なんと、朝から・・・

ゲームしてるし!(怒)

世界地図が出てくる世界史ゲームみたいな、なかなか終わらないやつ。

これはひと区切りつくまで行く気無いな・・・。と思い、カレーブログを書いていたら、突然シャワー浴びだして、シャワー終わるまでに行く準備しろと宣った。

自由人
えーっ!?

準備だって自分だけじゃなく娘の分もだし、当然そんなパパっと出来ません

娘の髪の毛をとかしていたら「準備遅いから気が変わった」と、驚き発言。

これね、テレビでサッカー中継あるの思い出して、見たくなったってだけ。

まぁ、確かにその週はかなり激務だったので、疲れていたんだろうけれども、まさか本当に行かないなんて、怒り心頭!

娘と一緒に「ダディー、サイテー!バーカ!」と言い捨てて「何か美味しいもの食べてやる!」と心に決め出発。

エミレーツ・エアライン(ロープウェイ)に乗るはずが・・・

⇧ドッグランド付近の拡大図。地下鉄ジュビリー線(グレー)が真ん中を突き抜けている。

画像参照:ロンドン交通局

そもそも、パイ&マッシュなんて全然食べたくないし。

カティーサークは入場料かかるし、夫が行きたがってただけで、別にいつ行っても良い。

天気が良いので、エミレーツエアライン(ロープウェイ)に乗ったら空飛んでる気分になれて気持ち良いだろうなぁと思い、急遽目的地変更

バスと地下鉄2路線乗り換えて、地下鉄ジュビリー線(グレー)ノースグリニッジへ。

その後、DLRに乗り換え、シティーエアポートでも行って飛行機見て、カナリーワーフで美味しいものでも食べてこようか。

・・・と思いきや、ロープウェイ、まさかの・・・

工事中

自由人
Googleマップでは営業中って確認したのに!

併設のアビエイション・エクスペリエンスも休館!

エアバス380のエンジン。フェンスの上に手を伸ばしてパチリ!

ロンドンシティー空港に行くはずが・・・

さて、どうしよう。

カティーサークは閉館時間までそれほど時間が無いし、シティー空港に行くにもテムズ川を渡らなければならず、近いようで遠い。

ふーむ、どうしようか・・・と考えていると、船があることに気づく。

Uber Boat?

そんなの前からあった?

調べてみると、以前からあったテムズ・クリッパーズ(Thames Clippers)Uberが、2020年に業務提携したらしい。

コロナを経ていろいろ変わってるね・・・。

よし、これで終点ウーリッジまで川を下って、そこからDLRで空港に行こう!

ところが、あくまで通過点としていくはずだったウーリッジ。

興味深い場所ですっかり長居・・・。

 

ウーリッジ・アーセナルで発見した謎の駅

遠くに住んでいるので、あまり行く機会もないウーリッジ。

近くに刑務所なんかもあり、なんとなく落書きだらけの荒んだ街のイメージ(スミマセン)。

ところが・・・意表を突かれました。

不思議な景色

船から降りて見える不思議な景色。

近づいてみると・・・

なんか・・・

怖っ!!

特に説明書きも無く立ってるこの人たち。

不気味!

この謎のアート作品のある広場の先には新しくできたイベント会場、Woolwich Worksが。

中はスーパーきれいでオシャレ。

アートのエキシビションをやっていたり、結婚式までも出来るらしい。

2021年9月、コロナ禍真っ最中にできたとか。

子供のトイレに行ったり、併設のカフェで一休み。

コーヒーも意外と美味しかったりして。

調べてみると、どうやら以前この辺り一帯は軍事施設だったらしい。

元軍事施設で結婚式とか、自由だな・・・。

Royal Arsenal(王立兵器廠)

Woolwich Royal Arsenalという駅名からも分かるように、このエリアには王立の兵器廠(へいきしょう:兵器調達、修理、補給などを担当する機関)があったのだそう。

第一次・二次大戦といった近年の話ではなく、16世紀のヘンリー8世の時代には港が作られ、その後士官学校や研究施設なども作られたそうな。

そこここに大砲のディスプレイ。ストリート名の看板にも。

こちらはRoyal Foundry

foundryとは、鋳造所のことで、18世紀後半までは政府が使う銃弾などもここで鋳造されていたそう。

確かにこんな大砲は世界大戦では使ってないよなぁ・・・。

このエリアの兵器工場で働いていた人たちのサッカーチームが、今は北ロンドンにあるアーセナルFCなのだそうだ。

自由人
今はすっかり北ロンドンのチームだけどね。

この違和感は何?

街並み、やたらキレイ。デラックス。

ジムとかプールとか付いてそうな、立派な入口のフラット(マンション)が多めな印象。

再開発された新しいエリアなのね・・・。

自由人
なんでまた、こんな東の果てに・・・??

謎の駅、なるほど・・・。

さて、そんな違和感とともにDRLの駅に向かうと・・・。

駅?でもDLRじゃない・・・。

閉まっているけど、中に職員がいたのでシャッター越しに聞いてみると・・・。

おぉ!エリザベスラインか!

 

エリザベスライン / クロスレールって?


画像参照:Cross Rail route map

なるほどー!そういうことか!

エリザベスラインが営業開始すれば、ウーリッジから高層金融ビル街、カナリーワーフまでたったの2駅、シティーまで4駅!

地下鉄ではなく、鉄道の区分ではあるけれど、ロンドン交通局の管轄内で市内は地下鉄同様にZone運賃が適用になるそうな。

巨大金融エリアどちらにもすぐ通勤でき、かつロンドンシティー空港は目と鼻の先、更にはロンドン市内中心部ヒースロー空港まで行けてしまう。

これらは独身バンカーや共働きの若い夫婦向けのフラットなのかな・・・。

知ってた!でも忘れてた!

この路線、かなり昔(2009年)に着工したはいいものの、開業予定2018年に間に合わず。

予定日1か月前に1年延期!とアナウンスがあり、2019年・・・再度延期!!

2年後の2021年営業開始のはずが・・・。

ブレグジットやらコロナやらでうやむやに・・・

今現在のところ・・・。

2022年、上半期中に営業開始するそうです!

・・・しーん。

オオカミ少年TFL(ロンドン交通局)がまた何か言ってる・・・的な。

信号などの計器トラブルなどの他、トンネル工事中に40か所ほどから1万以上もの遺物、人骨などが発見され、考古学者による調査が必要になるなど、紆余曲折があった模様。

自由人
ロンドンらしいな。・・・むしろ無理やり推し進めず、感心。

しかし、開業に合わせてで建設された施設やら住宅やらの業者や、先を見越して早めに引っ越した人たちにしてみれば、たまったもんじゃないですよね・・・。

東の果てまで来たからには・・・

さて、違和感がクリアになったところで、意識は冒頭の「何か美味しいものでも食べてやる!」にフォーカス。

カレーブロガー(自称)として、こんな東の果てまで来たからには絶対に行きたい、カフェスパイス・ナマステ。w

4歳娘と一緒だけど、夕方早めに行けばディナーでも大丈夫かな・・・。

いや、行かねば。

その前に、ちょっと空港に寄って飛行機でも見て来よう・・・とDLRに乗る。

⇧こちらがDLRの東の終点、ウーリッジ・アーセナル駅

2駅で空港なので、下車するはずが・・・。

ドーン!

車窓から見える景色にくぎ付け。

イギリス在住の方なら誰でも知ってるゴールデンシロップやお砂糖のTate and Lyle。

工場がロンドンシティー空港すぐそばだったんですね!

なんだか、産業革命を彷彿とさせるこの威圧的な建物と、工場で働く労働者の家?っぽく見えるお庭での洗濯物の干し加減が印象的で、目が離せませんでした。

ペリーヌ物語(知ってる人いますか?)の世界が思い起こされる・・・(いや、あのお話はフランスです)。

画像参照:Wikipedia

こちらがヘンリー・テイト卿。

ほら、ビルフラン様っぽいイメージでしょ。(しつこいね!)

砂糖・・・三角貿易・・・奴隷貿易に関与して大儲けなんて・・・けしからん、でも収集した芸術作品を一般公開するのは感心感心。

そうこうしているうちに電車は発車。w

なんてことでしょう!

空港に行かずに乗り過ごしてしまいました。

次の駅で降りるも、娘が「お腹すいた~、トイレ~」とぐずりだし、お疲れの様子なので、空港は諦め、目的地をカフェスパイス・ナマステに変更。

DLRで引き返し、King George V 駅で降りてバスでレストラン最寄りまで移動。

レストラン自体のDLR最寄り駅はGallions Reachなのだけれど、Canning Townから二手に分かれているので、戻るよりもバスで向かった方が近い。

テムズ川や運河に港が点在する水辺の街ドッグランドは、直線距離と移動距離の差が激しい。

レストラン付近のGallions Reach付近も巨大な再開発エリア。

こんな所にポルシェの販売店があるのも、エリザベスラインの開通を見込んでのことなんだろうな・・・。

立ち並ぶ新しいフラットも、人影まばらでまだ入居者が少ない模様。

この橋を渡った先にあるのは・・・。

そう、カフェスパイス・ナマステ!

ここもね、きっと予定では、移転時にはとっくにエリザベスライン営業開始していて、賑わっていたはずだったんだろうなぁ。

如何せん、今の時点では場所が悪すぎる・・・。

そのお陰か、素敵なレストランだったけど4歳児も伸び伸びさせてもらい、なんとかディナーを楽しめました。

娘が元気いっぱい過ぎてゆっくりできなかったので、また行かねば。

でも美味しかった!

レストランレビューは近いうちにアップします!

どうなる?ロンドン2022年!

娘のコロナ感染後に散歩した東ロンドンでもちょっと違和感を感じていたんだよね・・・。

地下鉄のホワイトチャペル駅 もエリザベスラインが停車する・・・だからあの付近もやたらデラックス高層フラットが増えてたのか…。

あー。違和感が一気にクリア!

しかし、今年2022年はエリザベス女王の在位70年、プラチナムジュビリー

是非とも、今度こそは!

エリザベス線・クロスレール、6月末開通!!・・・するかな?

ブレグジットコロナに踏んだり蹴ったりだけど、どんどん景色が変わり進化するロンドン

ドッグランドから目が離せない!

自由人
楽しみ!期待はしてないけど。w

-イギリス生活

© 2024 ロンドン楽しい移民街 Powered by AFFINGER5