北西ロンドンのネーズデンにあるヒンズー教、スワミナラヤン派のお寺、BAPS Shri Swaminarayan Mandir(バップス・シュリー・スワミナラヤン寺院)。
今日はこのお寺併設のレストラン、シャヨーナ【Shayona】を紹介します。
本来はお寺にお参りに来た信者向けのレストランなのですが、美味しいと評判になりミシュランガイドにも紹介されていたこともある本格派のベジタリアンレストラン。
今回は二度目の訪問で、友人と4人で、ショップ、お寺、レストランを回りました。
ヘルシーで美味しいお寺併設のレストラン
こちらのお寺、実はヨーロッパで一番大きなヒンドゥー教寺院。
十数年前まではインド国外で最大だったそう。
(現在はアメリカのニュージャージーに新しくできた同系列のお寺が最大)
通りがかり気になっていても「ヒンドゥー教信者用だよね?」と通り過ぎている人も多いと思います。
更に信者でなくてもお寺内の見学のみならずセレモニーに参加させて貰うことも可能。
併設のレストランに加えショップもあり、お寺のゲート外、道を渡ったところにあります。
ベジタリアンのサトヴィック食
さて、このブログの本題、併設のレストランに話題を戻しましょう。
以前ゴヴィンダス【Govinda's】の記事でもサトヴィック食について触れましたが、今回のお店も宗派は違えどヒンドゥー教のお寺併設のレストラン。
メニューを開くと、早速サトヴィック食についての説明がありました。
ベジタリアン食は、アヒンサー(人間以外の生き物に対する非暴力・不殺生)という主義に基づいています。
サトヴィック食は、ときに "ヨガ修行者の食事” とも呼ばれ、スピリチュアルな意識を育むための内面の純粋さ、活力、より良い心身のバランスを養います。
古来から伝わるインド医学、アーユルヴェーダの教えによると、玉ねぎやにんにくは "落ち着きが無くなり攻撃的になる” という衝動を引き起こします。
サトヴィック食では、そういった玉ねぎ、にんにくもつかっていません。
仏教のお坊さんも、宗派によっては菜食で玉ねぎやにんにくを使わない精進料理を食べていますよね・・・。
仏教も元々はインドがルーツ。
こちらのレストランでは、全てのメニューがサトヴィック食のベジタリアン料理。
平日ランチはビュッフェのカスタマイズターリー
前回(2022年3月)訪れた時は平日のランチビュッフェだけではなく、アラカルトのメニューから単品カレーもオーダーできたのですが、今回(同年12月)はアラカルトのカレーは週末のみでした。
基本的に平日ランチタイムは、ビュッフェか南インドの軽食セット。
前菜、デザートは希望によりアラカルトメニューから追加する感じでした。
ただし、ビュッフェを見てみるとカレー類が結構充実していて種類も多く、お得感が高い。
カレー単品が無くなった分、ビュッフェが充実した印象。
ターリー(定食)風にカトリ(ステンレスの小さな器)に入れてトレーに並べるとちょっと豪華に見えますよね。
今回はストリートフード系を食べたことがない友人もいたので、アラカルトの前菜でパニプリとダヒプリを追加オーダー。
まずはセヴ・ダヒプリ。
クリスピーなプリ(シェル)にジャガイモやひよこ豆などが入っており、甘いヨーグルト、甘酸っぱいタマリンドソース、セヴ(写真の黄色く細かい麺を崩したもの)がたっぷりかかっています。
サーブされたらすぐにパクっと食べないと、プリがふにゃふにゃになってしまうので、まずはこちらから。
ダヒプリは嫌いな人はいないんじゃないかな?と思うんですよね。
そして更に、人気のストリートフード、パニプリ。
食べる直前に真ん中のミントとコリアンダー(パクチー)の汁をたっぷり入れて、これまたひと口でパクっと食べます。
こちらは若干辛めで、あまり甘くないタイプだったので、ビュッフェのサラダ用のタマリンドとデーツのソースを合わせて投入して食べたらより美味しかったです。
そしてランチビュッフェのカスタマイズターリー
ふたがしてあるところにはナンとライスがありました。
サラダとデザート、チャツネ類も。
そしてもちろん、私のカスタマイズ(?)は全部のせ!
左真ん中からムングダル(緑豆カレー)、パニールマサラ(チーズのカレー)、グジャラーティ・ミックスベジカレー(グジャラート風野菜カレー)。
その左奥、カトリがトレーに入りきらないのでサラダ類はまとめ五種類の豆とミントのサラダとライタと生野菜。
更にその奥、チャナマサラ(ひよこ豆カレー)ポテトカレー、デザート、ファーファ(揚げスナック)、グリンピースのカチョリ、サモサ。
そして真ん中にナンとバスマティライス。
元々、ヒンドゥー教スワミナラヤン派は、西インド、グジャラート州アーメダーバードに本拠地があり、こちらのレストランやショップのオリジナル商品にはグジャラート料理が多い。
このお寺の近くには大きなグジャラーティコミュニティのあるウェンブリーもあります。
この日のビュッフェでも、グジャラート風野菜カレーがあり、マッシュルームやドラムスティック(モリンガの実・・・と言うか鞘)など様々な野菜の旨みが凝縮され、優しい甘味もありとても美味しかったです。
それぞれのカレーで使われているスパイスも風味も違い、丁寧に作られているのが感じられます。
辛さも意外とマイルドでした。
こんなメニューも
前回行った時はアラカルトから単品カレーをオーダーできたので、不思議なメニュー、その名も「"This Isn't What You Think" Curry! 」(あなたの知らないカレー?的な?)を頼んでみました。
これ、なんだかくにゃくにゃしたものが入っているんですが、ソイミート(大豆の疑似肉)ではなく、セイタンというグルテンミートを使っています。
アラカルトのカレーは好みの辛さも聞かれ、「少しだけ辛めのマイルド」と頼むとかなり辛かったので、単純に「マイルド」としておけば良かったな・・・と思いました。
今は単品カレーは週末のみオーダー可能です。
軽く食事したい人向けには、今流行りの南インドの軽食メニューも。
様々なドーサやイドゥリ、ウッタパムなどと、お代わり自由のサンバル(豆と野菜のスープ)、ココナツチャツネのセットがあります。
ビッグサイズのプレーンドーサ。
そして、面白かったのは生のパーン。
消化を促進したり、マウスフレッシュナーとして葉っぱのまま丸ごと食べます。
ちょっとギョッとするような中身だけれど、食べてみると想像するより不味くはない。
パクっと口に入れてもぐもぐ食べると、いろんなスパイスの味とお香のような香りと甘みが押し寄せる。
飲み下すと、胃の中がスーッとして、確かに消化に良さげな感じです。
ショップも楽しい
レストラン隣にあるショップには、オリジナルのレトルトパウチやお惣菜、スナック、ベジタリアン食材がたくさん売っています。
平日ランチでオーダー出来なかった単品カレーも、ものによってはレトルトパウチで家で食べることもできます。
ベジタリアン用の偽鴨肉は、セイタンでできているそう。
インド食材だけではなく、他ではなかなか手に入らないようなベジタリアン・ビーガン食品を幅広く置いているので、ベジタリアンの方は必見です。
近々引っ越しを控えているのであまり買いませんでしたが、お寺内の売店を含め、お土産も購入。
お寺については別記事で書こうと思います。
訪問日:2022年3月、2022年12月
基本情報
お店の基本情報です。
メニューの内容は定期的に変わります。
営業時間にも変動がありますので、お店のHP要確認。
・ E-mail info@shayonarestaurants.com
・ 店舗ウェブサイト http://shayonarestaurants.com/
電話番号 | +44(0)20 89653365 |
営業時間 | 12:00 - 22:00 |
定休日 | 月曜 |
住所 | 12 Pramukh Swami Rd, Neasden, London NW10 8HW |
アクセス | オーバーグラウンド・地下鉄ストンブリッジパーク駅から徒歩14分、地下鉄ニーズデン駅から徒デ20分 |