レストランレビュー

パリヒル【Pahli Hill】コスパ良し!レトロなのにトレンディーなインド料理レストラン

今回は、ロンドン、フィッツロヴィアで50年以上続いたインド料理レストラン、ゲイロードの跡地に新しく入ったレストラン。

お店の名前である「パリヒル【Pahali Hill】」は、インドのムンバイ西部にあるエリア。

ボリウッドスターなどセレブが住むインドのビバリーヒルズ的な?所なのだとか。

コロナ禍中の2020年にオープンした新しいお店ですが、2022年度版のミシュランガイドで、さっそくビブグルマン(コスパの良い良質なお店)に加わっています。

今回はランチタイムに友人と2人で行ってみました。

オシャレなお店で大盛況でした。

インドで人気のレストラングループがロンドンデビュー

調べてみると、こちらのお店は、本場インドのニューデリーに本拠地を置くレストラングループAzure Hospitarityの海外出店第1号店とのこと。

Mamagoto(ママゴト)という、和食&中華のカジュアルなレストランを初め、ヨーロッパとインドのフュージョンレストランなど、いくつものブランドをインド国内で展開。

初海外出店なら、力入ってるよね。

インテリアも、レトロだけど今風、カジュアルだけどオシャレな雰囲気。

オープンキッチンになっており、カウンター席も。

次回はこの席に座りたい!

入口をまっすぐ進んで、階段を降りると・・・。

そこはまるで、昭和のスナック

こちらはレストラン併設のバー、バンドラ・バイ【Bandra Bhai】

バンドラはムンバイのエリア名で、バイは(スラングで)ギャングの意味。

Delightfully Tacky(いい感じにダサい)インテリアは、70年代のSumuggler's Den(密輸入者の隠れ家)がテーマとのこと。

90年代初頭までインド経済はクローズされていて、洋酒や金時計、日本製テレビなど、あらゆる物が裏取引されていたんだって!

ライブミュージックを聴きながら、インド的なバーのおつまみやカクテルを楽しめる昭和レトロなバー・・・。

フィッツロビアの地下におもしろ空間発見・・・。

さり気なくワインにも合うこなれたインド料理

小皿料理がおススメとの前評判で、事前にHPでメニューを見て何を頼もうか目星を付けてからお店に行ったのですが・・・。

実際にお店に行くと、ランチセットがあるではないの・・・。

訪問当時はHPにランチセットの記載が無かったんです・・・

あればやはり頼んでしまう、お得なランチセット。

キャンティーン(食堂風)ターリー。

左からスティアフライドオクラ(オクラの炒め物)ボトルゴードコフタ(夕顔団子カレー)サグパニール(ほうれん草とチーズのカレー)ホームスタイルチキン、パパダムとチャツネ。

更に炭水化物系(ライス、サワードウロティー、フレイキーフラットブレッド)ひとつと、ドリンク(グラスワイン、ビール含む)が付きました。

タンドリーサワードウロティー

全粒粉のロティーはライ麦、サワードウ使用でひと味違って滋味深い。

フレイキーフラットブレッドは、何層にも折り重なって、ぱらりとほぐれるパラタ。

ノンベジタリアンは、チキンカレー、ベジタリアンは代わりにブラックダル(ウラド豆のカレー)が付いています。

私はノンベジをオーダー。

ホームスタイル・チキンカレー

こちらのカレーは、ちょっと変わっていてなんとも表現しがたい味だなぁ・・・と思ったら、中華っぽいイメージのスターアニス(八角)ストーンフラワー(カルパシ)を使っているんですね。

チキンカレーってお店のスタイルが出て面白い。

そして、サグパニール

お馴染みのほうれん草のカレーですが、写真で見るよりもずっと鮮やかで濃いグリーン色

フレッシュで濃いほうれん草の味が美味しい。

今回1番気に入ったのは、ボトルゴード・コフタ

ボトルゴードとは夕顔のこと。

干瓢(かんぴょう)としてお馴染みの瓜科の野菜です。

夕顔ボールは、以前レシピを見て自分で作ってみたこともあったのですが、自作したのもとは全然違って味付けも食感もとーっても美味しかった!

カシューナッツクリームベースのマイルドなカレーで、なめらかなコフタとマッチしてクリーミーで優しいお味。

メニューは季節によっても定期的に変わっており、今は夕顔の代わりにズッキーニを使っているようです(2022年8月現在)。

ランチセットのドリンクもコーヒーか紅茶に代わっていますが、セットメニューが、2コース or 3コースにボリュームアップし、ターリーは内容も新しくなりコースに組み込まれている模様。

物価急上昇のせいでランチセットが無くなるところも多い中、工夫が感じられて、さすがビブグルマン!

フレンチやイタリアンの有名店で修業したシェフのインド料理

こちらのお店のヘッドシェフ、バンガロール出身のアヴィさん(Avinash Shashudhara)は、ミシュランスターのレストランで長年修業したシェフ。

・・・とは言っても、インド料理じゃなく、フレンチやイタリアンレストランで・・・というのが面白い。

大学でホテルマネジメントを学び、インターンで料理の道に進むことを決め22歳で渡英。

当時ロンドンではなく、ウェールズにもほど近いイングランドの田舎町ラドローにあった2つ星の分子料理系フレンチレストラン、ハイビスカス(現在閉業)で職を得たはいいものの・・・。

分子料理とは、液体窒素などを使い科学的アプローチで料理するというちょっと特殊な分野。

渡英して初めて修業するレストランが分子料理系レストランで、かなりカルチャーショックだったのだとか。

その後、ロンドンのテムズ川沿いにある星付きイタリアンレストラン、リバーカフェ11年間研鑽を積みます。

名物女性シェフ2人のお店で、20年以上ミシュランスターをキープし、ジェイミーオリバーを初めとしたセレブシェフたちが修業したことでも有名。

男性社会のレストラン業界では珍しい女性シェフのもと、毎年トスカーナでテイスティング研修旅行があったり・・・と季節の食材と真摯に向き合う姿勢に影響を受けたそう。

インド料理とヨーロッパの食材やワインを無理やり合わせた感じでは無く、自然でこなれた感があるのは、シェフの西洋料理の経験によるものなのね。

「脂っこくて安っぽい、スパイス過多なインド料理のイメージを変えたい。」とリバーカフェを卒業したアヴィさん。

実家のファミリーレシピを学び直し、ポップアップレストランで試行錯誤したのち、満を持してパリヒルオープンに至ります。

フランスのモリーユ(アミガサダケ)やジロール茸など季節のキノコを使ったクルチャや、人気メニューのマンガロール風バナナバンと蟹のスッカ(ドライカレー)、バナナの葉で蒸した鱸、スコットランド産手長エビのグリル・・・。

食べてみたいものがたくさん!

また行きたい!

訪問日:2022年3月10日

基本情報

お店の基本情報です。

ランチメニューの内容は定期的に変わります。

営業時間にも変動がありますので、お店のHP要確認。

・ E-mail mailto:reservations@palihill.co.uk

・ 店舗ウェブサイト https://www.pahlihillbandrabhai.com/

パリヒル・バンドラバイ【Pahli Hill Bandra Bhai】

電話番号 +44(0)20 81300101
営業時間 ランチ 12:00-15:00 (日曜は16:00まで)
ディナー 17:00-22:00 (日曜はランチのみ)
定休日 月曜と日曜の夜
住所 79-81 Mortimer St, London W1W 7SJ
アクセス 地下鉄オックスフォードサーカス駅から徒歩5分、グッジストリート駅から徒歩8分

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