さて、その①でご紹介したイギリスの超人気番組 Strictly Come Dancing。
2020年のシーズン18では、55歳のビル・ベイリーが、みごと最高齢の優勝をはたしました。
今日は今シーズンのその他の見どころと、ファイナリストのダンスをご紹介します!
Contents
2020年の見どころご紹介!
今年のセレブ・ラインナップ
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左上から
女優のキャロライン・クウェンティン(Caroline Quentin)
元アメフトプレイヤー、ジェイソン・ベル (Jason Bell)
歌手マックス・ジョージ(Max George)
BBC Good Morning Britain の司会者ランヴィア・シン(Ranvir Singh)
BBC Radio1のDJクララ・アンフォ (Clara Amfo)
ボクシングのオリンピック金メダリスト、二コラ・アダムス(Nicola Adams)
コメディアンで俳優のビル・ベイリー (Bill Bailey)
テレビ司会者、ジャーナリストのJJ・チャ―マーズ (JJ Chalmers)
リアリティーショーの出演者で実業家のジェイミー・ラング (Jamie Laing)
女優のメイジー・スミス(Maisie Smith)
ポップスター、ハーヴィー(HRVY)
前内務大臣、ジャッキー・スミス (Jacqui Smith)
男女とも、年齢や職業等バラエティーに富んだメンバーですね。
通常のダンスコンペでは年齢別に審査が行われるので、10代と60代の出演者がともに競い合うというのもこの番組ならではです。
コロナ対策で、いつもとはこんなに違うシリーズ18
2020年は、コロナ対策のため、従来とは全く違うシリーズになりました。
まず、通常9月から始まるシーリズが、今年は10月半ばからのスタートとなり、かなり短縮され、ハロウィンテーマの週も無くなりました。
通常番組では毎回、冒頭にプロダンサーによるグループダンスがあるのですが、今年はコロナ感染を防ぐため、ライブではなく収録となりました。2週間の自己隔離後、プロダンサー全員が同じホテルに滞在。規制に違反しない同居家族と同じ単位としてグループダンス14本を一気にまとめて収録したそうです。
その後、セレブとプロのペアが決まると、感染を防ぐために、家族とも離れ隔離を行い、ひたすら練習に取り組むという過酷なシーズンでした。
会場でも、2mのソーシャルディスタンスを保つため、通常同じテーブルに並んで座るジャッジも離れた席に座り、セレブ&プロのペアも、それぞれ決められた席に着席。また、通常はジャッジからのコメント後に階段を登り出演者みんなでワイワイやりながらスコアが出るのを待つのですが、今回は踊ったペアと司会のクローディアのみ。
さらに、ダンスとともに忘れてはならないのは、会場のライブ演奏と歌ですが、今回はオーケストラメンバーのソーシャルディスタンスをとると、全員がオーケストラピットに入るのは難しかったため、事前に録音し、数名のキーメンバーと歌手のみで放送されました。
また、衣装やヘアメイクスタッフも、担当ペアを決めて別のペアとの接触を防ぎました。
そして、毎シーズンシリーズ後半に行われる、ブラックプールでの回。
有名なブラックプール・ダンス・フェスティバルがあるこの街は、ボールルームダンサーの憧れの地です。
この番組でも、出場者はまずはブラックプールを目標にして頑張るのですが、今回は移動も規制されたため断念。
しかし、ロンドンの会場を可能な限りブラックプールに近づけるように演出しました。
今年の話題・ゴシップ
さてさて、この番組、毎年いろいろあるんですね・・・。
ゴシップ満載のタブロイド紙が、有る事無い事書くわけですが、まぁ実際いろいろあるんです。
序盤、ハーヴィー(21)とメイズィー(19)が噂されたりもしていましたが、さすがに今年はコロナ対策として出演者同士の接触も厳しく制限されていたため、実際の所はタブロイド紙が騒いだにすぎなかったようです。
実際に起きたハプニングとしては、既に出演者が決定し、オープニングのショーの10日前になって、ハーヴィーがコロナウィルスに感染していたことが発覚、出演が危ぶまれるなど、世間を騒がせていました。
hi, wasn’t gonna worry anyone and say anything but now the story’s out, i have coronavirus, I’m all good, no symptoms, just isolating for the next 10 days. already super bored so prepare yourselves for my Tik toks
— hrvy (@HRVY) October 1, 2020
話題としては、LGBT(ゲイ・レズビアン・バイセクシュアル・トランスジェンダー)関連でまた少し動きがありました。
ここ数年、LGBTの人も同じように番組を楽しめるようにと、BBCでいろいろな試みを行っており、プロダンサー陣にもゲイのジョハネスを起用し、プロによるグループダンスでも、時々おねえキャラ全開でいい味出しています。
セレブ出演者の中にも、過去ゲイ・レズビアンが数名いますが、これまではあくまで表向き男女ペアでした。
今年はボクシングのオリンピック金メダリスト、ニコラ・アダムス(Nicola Adams)とプロダンサー、カチャ・ジョーンズ(Katya Jones)で、初の同性ペアが組まれまれ話題となりました。
しかし、残念なことに、シリーズ半ばでカチャがコロナに感染してしまい、ニコラも脱落することに・・・。
カチャ曰く、感染経路はコーヒーを買った時くらいしか思い当たらない・・・とのことで、無症状だったようですが、本当に残念です。
Hey guys! I’m absolutely gutted my Strictly journey has ended so soon, I had so much more to give and so many people to win this for! But I just want to say a huge thank you to @Mrs_katjones for being the best dance partner anyone could ask for. Team #outsidethebox 👯♀️ pic.twitter.com/MmbBKAUumq
— Nicola Adams (@NicolaAdamsOBE) November 12, 2020
2020年、シリーズ18ファイナリスト
それでは、今年のファイナリストをご紹介します。
画像出典:BBC公式ブログ
ハーヴィーとジャネット
まずは、初回Week1から完璧なジャイブを披露してみせた、ハーヴィー(写真左)。
ダンスだけを考慮すれば、彼がダントツに上手かったと思います。
キレのあるステップで、ジャッジにも「week1のジャイブで過去最高!」とも言わしめた優勝候補。
ただし、彼はダンサーではありませんが、歌手としてのステージパフォーマンスで、ダンスも若干披露しているので、ストリクトリー以前にそれなりの経験もあったようです。
女の子たちがキャーキャー言ってますね。
ソーシャルメディア (SNS) でも人気者みたいです。
一方、プロダンサーのジャネットは、キューバ生まれのアメリカ育ち。2017年に同じくストリクトリーのプロダンサーであるアリアシと結婚しています。
現在37歳で、キャリアか子供かで悩んでいるそう・・・。
女性にとっては本当に辛いところですよね・・・。
いつもにこにこして明るいこのカップルは、みんなの人気者です。
今回優勝できたら引退して家族を持ちたいとの発言が週刊誌にも書かれていたので、密かに応援していたんですが・・・。
来年のシリーズは続行するのか気になるところです。
メイジーとゴーカ
毎回とっても上手でジャッジの得点も悪くないのに、序盤、視聴者投票で下位2組の「ダンスオフ」に何度も選ばれてしまったメイジー。
彼女を初めて見た時、正直、30代半ばくらいなのかな・・・と思ったのですが、なんと19歳!!
なんだかちょっと品が無い、そこらのねーちゃん的なイメージで、私も最初は彼女のことはあまり好きではありませんでした。
しかし、ダンス自体は上手なので、ジャッジの判定でいつも生き残り、なんと!ファイナルまで勝ち進みます。
彼女の泣きながらも結果を素直に受け止め、愚痴や文句を言わずに頑張る姿に、私もだんだん好きになって応援していました。
優勝はできませんでしたが、19歳の彼女がたった数ヶ月で大きく成長する様子が見られ、これからが楽しみな女優さんです。
なんだかやけに堂々として初々しさがないなぁと思ったら、それもそのはず、BBCのご長寿下町ドラマ「イーストエンダーズ」で、4歳の頃から子役として演技をしていたそうです。
また、先生プロダンサーのゴーカはスペイン出身。
ストリクトリー2017年のシーズン中に、出演セレブのジェマ・アトキンソンとの交際が発覚。
それぞれ別のセレブ/プロとペアを組んでおり、ゴーカのパートナーだったアレクサンドラ・バークが激怒・・・なんていう報道もありました。
現在はジェマとの間に娘さんも生まれて、幸せそうで何より。
↓↓ 写真は1年前のクリスマスです。
ジェイミーとカレン
最後にご紹介するファイナリストのジェイミー、実は昨シーズンのストリクトリーに出演するはずでした。
既にオッティー(その①参照 )とペアを組むことも決まって、オープニングショーにも出演していたにも関わらず、足を負傷して急遽辞退。なんと、代打として出演したケルヴィン・フレッチャーが優勝・・・と、ちょっと悔しい経験をしています。
前回はプロのレッスンを受ける直前だったため、今年再チャレンジで出演。
シーズン中、彼もメイズィーと同じく、何度もダンスオフに選ばれてしまいました。
ファイナルに進めるとは誰も思っていなかったと思います。私もちょっとびっくりしました。
彼は「メイド・イン・チェルシー」というリアリティーショーに出演しています。
チェルシーと言うと、ロンドン随一の高級エリア。
彼自身も曽祖父のそのまた祖父(?)がマクビティー・ビスケットの創始者で、更に貴族の親戚もいるお坊ちゃまのようです。
彼の先生となったカレンはベネズエラ出身、14歳の時にアメリカに移住したプロダンサー。
毎年来日しているバーン・ザ・フロア(Burn The Floor)というダンスショーにも登場しており、私も東京、福岡、ロンドンで実際に本人を見ました!
ロングヘアで可愛らしかった彼女ですが、だんだん男の子のようにムキムキ・短髪になってしまって・・・ファンとしてはちょっと悲しい。
昨シーズンで引退した元ストリクトリープロダンサー、ケヴィン・クリフトンと結婚し、カレン・クリフトンと名乗っていましたが・・・。
Strictly Curse(ストリクトリーの呪い)で壊れたカップルのひとつです。
2016年のシーズン14でケヴィンとペアを組んたルイーズ・レドナップ(元プレミアリーグジェイミー・レドナップの妻でシンガー・ソングライター)と噂になり、両者とも離婚。
ルイーズの息子さん2人も番組に応援に来ていて、幸せそうな家族だったのに・・・。罪な番組です・・・。
まぁ、二人きりで毎日10時間前後練習ですからね・・・。
今シーズンのカレンは名字をクリフトンからハウアーに戻し、どこか吹っ切れたような元気な姿をみせてくれました。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
全てが異例の2020年、シーズン18。
会場内に観客もほとんどおらず、出演者同士も距離を置かなくてはならず・・・確かに連年と違い盛り上がりに欠けるように見えるところもありました。
しかし、番組続行を実現できたこと自体が、出演者や制作スタッフの努力の賜物です。
ただでさえ暗い気分の冬。
コロナで家族も集まれないクリスマス。
こんな時こそ、みんな必要としていた、キラキラなひとときをありがとう!!