さて、いよいよ今回のバスク旅行のメインイベント、バルでピンチョス三昧!
日本人に大人気のサンセバスチャン(現地のバスク語ではドノスティア)。
実際行ってみて納得。
小さな旧市街の至る所にバルがあり、ピンチョスのショーケースから食べたい物を食べたいだけ自分で選んで食べられる。
ちょっと変わった物でもひとつ€3~€5くらいなので冒険できる。
お酒の力も加わって、とにかく楽しい!
現地に行ったことのあるグルメな友人達から事前情報をたっぷり貰い、日英両方のブログやグルメサイトからも情報収集して、たくさん食べてきました!
現地から投稿したツイートと一緒に紹介します。
ワクワク初ピンチョスの1日目
サンセバスチャン(ドノスティア)1日目
これは楽しいね。
食のテーマパークみたいな。 pic.twitter.com/gx8ZgIAxxk— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 8, 2022
⇧写真上段左から、Casa Vergara 1948のアンコウのフリットとチーズのピンチョス、ウニグラタン風、シーフードサラダ。
右上も同じバルでタコとチーズ、ウナギの稚魚風すり身、ズッキーニとクリームチーズのピンチョス。
左下はタラ入りパプリカのイカ墨ソース焼き。
右下はLa Cepaのハモン・イベリコとリオハの赤ワイン。
ウニ、エスカルゴ、マッシュルームなどの創作作ピンチョスが人気 Casa Vergara 1948
サンタマリア大聖堂のすぐ目の前にある創作ピンチョスが人気のバル。
ミシュランガイドに載っているBergaraと勘違いしていたけれど、調べてみるとBergaraはバル密集地帯から離れた川を挟んで東側のGros地区。
間違って行ったCasa Vergaraですが、夫のお気に入りで2回行きました。
しかし、一発目大興奮で食べたウニは、ちょっとイマイチ。魚卵系の味のマッシュポテトにウニの風味が微か~に感じられるかな・・・という程度でウニ感あまり無しでした。
サンセバスチャンで食べたウニは、ここだけじゃなくどこも残念な感じ・・・。
ウニの品種が日本とは違うのかな?
面白かったのはカリエンテのタラ詰めパプリカイカ墨ソース焼き。
メモ
カリエンテはオーダーしてキッチンから出てくる温かい一皿のこと。
これはタラがホクホク、周りがサクサク。イカ墨ソースで焼いたパプリカが真っ黒で、イカ墨なだけでなく焦げているんだろうけど、全く苦くなくて不思議。
ウナギの稚魚は、お店の人に本物?と聞くと本物だよ!とウィンクしてくれたけど、よく見ると見るからにすり身!
このウナギの稚魚、今は本物は高くてなかなかお目にかかれないみたいです。
バー部分が長くピンチョスがきれいにディスプレイされていて、頼みやすく、お店の人もキビキビ働いていて感じが良く、英語も通じたので初めに行った店としてはとても良かったです。
イベリコハムと揚げ物系がおススメ La Cepa
ここは、ピンチョスもあるけれど、イベリコハムがとっても美味しい店。
テーブルに着席するタイプなので、座ってゆっくり食べられる。
他のお客さん達も皆、イベリコハムを頼んでました。
ショーケースに並んでいる揚げ物(揚げる前の状態)を頼めば揚げたてを食べられるのも嬉しい。
昔出張でビルバオにしょっちゅう滞在していた夫は、サンセバスチャンに何度も来たことがあるのですが、ここは初めて。
テーブル席で他の店のように混んでいなかったこともあり、初めは何でここに??と文句を言っていましたが、イベリコハムを食べて納得、大満足でした。
あっちもこっちも気になる、2日目
サンセバスチャン(ドノスティア)2日目
Atariのフォアグラ、今度はホワイトチョコレートソース❗️タコの炭火焼きはスモークパプリカマヨネーズ?
La Cuchara De San Telmoの牛頬肉と
極め付けはTxepetxaのイワシのブルーベリージャムピンチョス😲❗️
食の冒険😮💨💕 pic.twitter.com/9ksgSk8L8j— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 8, 2022の
⇧写真左上から、Atariのフォアグラ、右上タコの炭火焼、左下はLa Cuchara De San Telmoの仔牛頬肉、右下はTxepetxaのアンチョビのピンチョス。
ステキなフォアグラ Atari Gastroleku
Casa Vergaraの向かい、サンタマリア大聖堂の前にあり、テーブルもあるので座って食べられる。
フォアグラ、イワシ、タコ、リゾットなどが人気。
タコの炭火焼きや、シーフードリゾットも頼みましたが、一押しはフォアグラです。
ホワイトチョコレートソース・・・。
えぇぇ、どうなの!?
これは、私の中で一番感動の一品でした。
アツアツぷりぷりのフォアグラに、甘味はもちろん塩気もあるホワイトチョコレートとコーンクリームのソース。
焼き加減も完璧、コーングリッツのプチプチ食感も面白い。
バゲットじゃなくトーストしたブリオッシュが添えてあるのも、私好みでした。
これはまるで高級レストランの前菜のよう。ありがたや。
お店のHPに英語のメニューもあるので、これから行く方は、ぜひ事前にチェックしてみてください!
出来立てカリエンテ専門、フォアグラと牛頬煮込み、タコが有名 La Cuchara De San Telmo
ここは入ると日本人だらけでビックリ!
狭い店内で聞こえるのは日本語・・・。
日本はまだコロナ禍のマンボウ(?)やウクライナの戦争でロシア上空回避のため、日本からのヨーロッパ旅行者はほぼいない時期。
ヨーロッパ在住/駐在の日本人だけでこれだけ集まるのは凄い・・・。
フォアグラのマスタードハニー&オレンジピールがけが食べたかったのですが、お店の人に聞くとアップルソースしかないとのこと。
あれ?と思い質問すると、英語が全く通じない店員さんで面倒くさそうにされたのと、この日は既にATARIでフォアグラを食べていたこともあり、牛頬肉の煮込みだけにしました。
美味しかったけどあまり居心地は良くなかったかも。
ロンドンに戻ってから再確認してみると、いくつかの英語のサイトでは、やはりオレンジピールとハニーマスタードソースのフォアグラが紹介されていて、それが食べたかったんです。
・・・でも2018年とか・・・ちょっと情報が古かった。
このお店、やはり日本人に凄く人気があるようで、トリップアドバイザーの日本人の書き込みが60件以上!
お店の人もフレンドリーだと書き込みがあるけれど、私が行ったときは新米さんだったのか残念な対応でした。
ま、そんなこともあります。
また次回行く機会があれば、ここでフォアグラ食べたいな。
斜め上行くアンチョビ(カタクチイワシ)に驚く Bar Txepetxa
お店の看板にもお魚の絵がありますが、アンチョビ(カタクチイワシ)が有名。
こちらのアンチョビは普通にスーパーに売ってる缶詰や瓶詰の塩っ辛い茶色いものではなく、軽く酢でしめてある感じで塩気控えめ、生魚感が残っていて日本人好みだ思います。
サンセバスチャンでは、いわゆる塩漬けの発酵したアンチョビもみかけましたが、酢でマリネしてあるタイプのものもアンチョビと呼ばれていました。
イワシは、スペイン語でサルディーナ(Sardina)なので、調理法に関わらず、小さめでオイリーなカタクチイワシをアンチョビと呼んでいると思われます。
衝撃的なのはブルーベリーソースとアンチョビのピンチョス。
お魚大好き日本人にも、この組み合わせは未知の領域ですよね・・・。
しかし、ここはサンセバスチャン。
ピンチョスなら、ちょっぴり少量で安いので、冒険できるのが楽しい。
人気のアンチョビとブルーベリーソース、イクラのせ、ジャルディニエーラ(パプリカのピクルス)のせの3つトライしました。
甘いブルーベリーソースがしっかり乗ってますよ・・・さて、お味は?
不思議!
これは全然、アリでしょう!
「物凄く美味しくて感動」と言うよりは、この驚きの組み合わせが「意外とイケる」という事実に感動。
酸味に塩味にフルーティーな甘味に・・・何だこれ混乱。でも酸っぱめで爽やかなチャコリと合わせると、とても美味しい!
メモ
未知の食べ物の領域、新しい体験。
子供の頃からお魚に慣れ親しんできた日本人であれば是非とも体験して頂きたい、これは楽しいカルチャーショックです。
まだまだこれから、3日目
サンセバスチャン(ドノスティア)3日目
今日もたくさん食べました。
Ganbaraの蟹パイとグリルしたきのこの盛り合わせ、蟹パイは中身ぎっしり熱々😋きのこもガーリックオイルでグリルして卵黄と塩でイケる👍🏻
Bar Sportはウニクリームが人気だけど、断然蟹クレープの方が美味しかった。 pic.twitter.com/FOPHUAVgwy— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 9, 2022
左上から、Ganbaraの蟹パイ、右上はキノコのグリル盛り合わせ、左下はBar Sportsの蟹クレープ、右下はウニクリーム。
キノコ盛り合わせと蟹のパイ Ganbara
1942年創業のファミリービジネス、Bar Martinezに始まり、息子のホセが始めた、Gambara。
現在はその娘が加わり、3代に渡ってサンセバスチャンの伝統に根付いたピンチョスを提供。
こちらのGambara同様にミシュランガイドに掲載されている、近くのバル Tamboril も、Gambaraの家族が経営しており、「Legendary Gambara=伝説的なガンバラ」と記載があることから、この地域の超有名店であることが分かります。
レストランエリアとバーエリアがあり、メニューには日本語も!
カジュアルなバーエリアで、蟹のパイ、キノコのグリル盛り合わせ、エビのフリットなどを食べてみました。
ここでは蟹のパイがお気に入り。
パイ自体はミニサイズなんですが、アツアツのパイの中に蟹みそと蟹の身のフィリングがギッシリ。
おいし~い!
キノコのグリルはガーリックが効いていて、卵黄とフレーク状の美味しい塩のシンプルな味付けでとても美味。
お店のカウンターには丸々とした立派なポルチーニが山盛りに置いてあり、良い素材を使っているのが分かる。
まぁ、しかし、私としては焼きキノコの盛り合わせ一皿 €19.80 はちょっと高いかな・・・と。
ロンドンに戻ってネットで生のポルチーニがいくらくらいか調べてみると、500gで£35(今のレートで5700円くらい)と確かに高い。そもそも今は4月、ポルチーニは秋の味覚だし。
けっこうガーリックが効いていて、ポルチーニの香りはそれほど(ぼそっ)・・・。旬じゃないから・・・?
でも・・・キノコに卵黄と美味しい塩をかけるという食べ方は新鮮で、秋になったら家でやってみようと思ったので、食べて良かったと思いました。
日本人にも大人気、蟹クレープ、ウニクリーム、フォアグラ Bar Sports
こちらも日本人に大人気のお店。
日本語の口コミもいっぱいあります。
ウニクリームが人気なんですが、私のイチ押しは蟹クレープ。
カニ感たっぷりの蟹みそ入りの具がたっぷり・・・。
美味しくって近くにいる日本人に思わずおススメしちゃいました。w
ウニクリーム(スープ)は・・・美味しいんですが、やはりウニ感があまり・・・。
バターナッツカボチャやオレンジ色のスイートポテト系の甘さがあるので、その色なんじゃないかと・・・。
ウニの味もしますが、この色を見て日本人が想像するようなウニとクリームのスープではないです。
値段も黒板に書いてあり分かりやすいし、お店の人もみんな感じが良く、人気なのが分かります。
後からホタルイカの蟹詰めが美味しいと教えてもらったけれど、食べられず無念!
蟹系は絶対美味しいと思います!!
いよいよ食べ納め、4日目
サンセバスチャン(ドノスティア)4日目
お昼はGandariasで。
蟹タルトとキノコのピンチョスが👍🏻
フォアグラはハニーがけかな?かなり小さいけど美味しい。
ステーキ(ソロミージョ)ピンチョスもミニサイズだけど焼き加減絶妙。
ポークテンダーロインはブルーチーズマッシュポテト添え。 pic.twitter.com/EVOk4NdxEd— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 10, 2022
写真は全てGandariasより。
雲丹のイクラのせ、ポークテンダーロイン、ソロミージョ・・・レストラン併設の大人気店 Gandarias
このお店はイギリスのテレビのグルメ番組で見たことがあったんです。
サンセバスチャンに行くと決まるずっと前からGoogleマップに「ウニのイクラのせ」とメモしてフラグ立てていました。w
このウニのビジュアルが強烈ですよね・・・。
これは絶対に食べに行かなきゃと思ったんですよね。
サンセバスチャン、どえらい所だなぁと。
ウニに関しては前述の通り、ヴィジュアル負けな感じなんですが、蟹とフォアグラはどこに行っても本当に素晴らしい。
こちらのお店でも蟹タルトもフォアグラも絶品。
どれも小ぶりなんですが、丁寧に作られていて美味しいしお値段も良心的。
他にも鴨と桃のピンチョスなど他とは違うものもあり、小さいのでたくさん食べれて楽しかったです。
更にレストラン併設なこともあり、ワインもしっかり楽しめる。
店内の写真をよく見ると奥にあるのですが、窒素かアルゴンが分かりませんが、ワインを注いだ分だけガスを注入して酸化を防ぐ機械があるんですね。
ちょっといいワインをグラス1杯だけ注いでも、良い状態のまま長時間キープできる。
通常カジュアルなバルだと、単価が安くてどんどん売れるワインをバンバン開ける感じで、注文時はワインのメニューを見ることもなく、単に「リオハ」「カヴァ」「チャコリ」など、ピンチョスと一緒に頼む感じ。
ちょっといいワインだとボトルで頼まなければならないけれど、こちらのお店では、グラス単位ででワインが選べるので、面白いピンチョスと素敵なワインのマリアージュなんかも楽しめたりします。
ランチタイムに運良く座れたので、ここぞとばかりに食べ飲み満喫。お気に入りです。
食べたいピンチョスを食べるために効率よくバルを巡る
今回、サンセバスチャンは4泊5日だったのですが、4歳の子供もいたため混みすぎているとことは入るのが難しく、有名店ではない空いてるお店にも何度か行きました。
やはり、空いているところはピンチョスの作りが雑だったり、回転が悪いからか乾燥していたり、それなりな感じ。
どこで何を食べるか事前に下調べして巡るのが重要だな・・・と感じました。
基本Googleマップを見ながら巡ったので、私は行きたいお店にフラグを立てて、メモ欄にそこで食べたいピンチョスを書いておきました。
バルは旧市街に密集しているので、たくさん回りたいのであれば「今日はこのバルでこれを食べる」と決めてそこでスペースが空くのを待つよりは、いくつか目星をつけて、臨機応変にタイミング良く入れるところに入った方が効率よく回れると思います。
もう本当に、楽しかったです!
次回はサンセバスチャンの甘いものについてまとめようと思います。
フレンチバスクについての記事もぜひ読んでいただけたらと思います!