今日は【バイヨンヌ】魅惑のショコラムスーに続くバスク旅行その2です。
実は今回のバスク旅行、元々2年前の2020年の5月に行く予定で、飛行機も宿も全て予約していました。しかし、ちょうどその頃イタリアでコロナが猛威をふるい、アジア人差別も横行しはじめ・・・。
旅行出発2週間前には現地のAirbnbのホストも大丈夫!と言っていたのですが、あっという間にスペインにも広がり、1週間前には全てキャンセルに。
当時3歳間近だった娘ももうすぐ5歳に。
元々は、まだバギーが必要だったり、オムツをつけていたり・・・10泊してゆっくり滞在予定だったんですが、5歳近くなり何かと楽なったこともあり、7泊に短縮。
更に、子連れでもなんとかレストランに行き、食べたい物を食べられました。
子供の年齢や性格にもよるので一概には言えませんが、あくまでご参考までに今回4歳児連れでレストランに行ってみた感想をまとめてみたいと思います。
Contents
子連れでレストラン・・・下調べが重要!
海の幸、山の幸に恵まれたバスクの郷土料理を、洗練されたフレンチスタイルで楽しめるフレンチバスク。
スペイン側はサンセバスチャンでカジュアルなタパスを食べるけれど、フレンチバスクではシェフが丁寧に作ったお料理を食べてみたい。
そうは思っても、4歳の我が子はかなりのやんちゃ娘・・・。
イギリスでは4歳(5歳になる年度)から学校が始まるので未就学児ではないのですが、そうは言ってもまだ4歳。
最近やっと(iPadさえあれば)しばらくは大人しく座っていられるようになってきましたが・・・。
子供歓迎のレストラン・・・でもファミレスはイヤ!
自己都合であることは重々承知してはいるけれど、やはり旅先でどうでもいい物は食べたくない。
適当な店で空腹を満たすだけなんて悲しい。
フライドポテトがドサッと乗ったようなワンプレートとか、ちょっと遠慮したい。
無理かな・・・とは思いつつ、やはり気になるミシュランガイド。
意外にもバイヨンヌには星付きは無く、掲載レストラン5件のみ。
元々子連れなので、星付きの高級店より居心地の良さそうなところが希望。
ロマンチックな雰囲気を子連れ家族がぶち壊す・・・なんて野暮なことはしたくないものです。
「Bayonne, Restaurants, Kids friendly」で検索して、トリップアドバイザーのChild Friendly Restaurantsのページから絞り込む。
左側のチェック項目で、Priceは☑Fine Dining、 Good for ☑Child Friendlyをチェックして出てきたレストランを見ると、意外にもミシュラン掲載の5件中4件は子供歓迎でした。
その4件の詳細を見て、定休日やメニューも確認し、今回はレストラン【GOXOKI】に決定!
子連れで恐る恐るファインダイニング
昨日の夕食はフレンチバスク料理レストランGOXOKI で3コース。
フォアグラとリードヴォー(子牛の胸腺)のシチュー
キントア豚とセルリアックのピュレ
チョコレートデザート
ごはんもワインも最高🍷お店の人も優しくて、居心地良くて、夢のような幸せなひと時でした🥰 pic.twitter.com/AGLoxTG9l8— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 6, 2022
ミシュランガイドによると、GOXOKIとはバスク語で「Warm and Cosy=暖かく居心地が良い」なのだとか。私たちの希望にピッタリ。
そして、お店のHPに出てくる楽しそうなスタッフの写真が印象的。
グーグルマップのレストラン情報から予約して、子供はもうすぐ5歳だと伝えた上で、無事に予約がとれました。
夜は7時半開店なので、開店直後にお店に。
お店の方々、本当に温かくて明るくて、子供も優しく迎えてもらえてひと安心。
「レストランではプリンセスみたいにお行儀よくしてね・・・」とは言ってみたものの、そんなの無理なのはわかっているので、とにかく静かに・・・とiPadとヘッドフォンで取りあえず大人しく。
なんとか無事に3コース満喫
€45の3コースと、キッズメニューがあったので、それをオーダー。
アミューズ・ブッシュは、ミニコロッケと野菜のピュレ、チーズ入りオリーブ。
子供の分もあったんですが、すぐ食べられちゃいました。
こう書いてしまうとシンプルに聞こえますが、コロッケひとつにしても、味付けや食感が面白い。甘味や酸味もあって、クリーミー。
そして更に頼んでないのに出てくるムール貝のミニスープ。
魚介の出汁が凄く効いていて、娘は「世界で一番美味しい」と言っていました。w
写真は寄りすぎてしまったのですが、ウニの形の器でお店の名前が入っています。
前菜は、私はリードヴォーのポートワインソース、フォアグラとポーチドエッグのせ。
リードヴォー(仔牛の胸腺、シビレ)は、まだ草を食べない乳飲み仔牛にしかない希少な胸腺という器官。フォアグラとリードヴォーのコラボ。フランスだなぁ。幸せ。
グラスで頼んだラファージュ・ナラッサはスペインとの国境近く、コート・デュ・ルシオン(IGPコート・カタラン)の赤ワイン。
南のワインらしく飲みごたえたっぷりで、リードヴォーのポートワインソースに負けない凝縮された果実味ながら、エレガントさもあり気に入りました。
イケメンソムリエさんに注いで貰って、気分の良い事この上なし。
このワイン、ロンドンに戻ってから調べてみると、パーカーポイント93(!)平均70歳の老木から手摘みで収穫したグルナッシュとシラー。
日本では楽天でも買えるみたいです。
こういう素敵なお値打ちワインをグラスワインに選ぶソムリエさんも、さすがです。
夫の前菜は、ホワイトアスパラと、マンダリンバジルペストのマテ貝、ベルモットと柑橘のソース。
バジルペストも蜜柑風味にしたり、ソースにベルモットを使ったり、シェフの創意工夫が感じられて嬉しい。
メインはキントア豚、セルリアックのピュレと春野菜、プロヴァンサルソース。
キントア豚はピレネー山脈の麓で育ったバスク豚の中でも最高級品種。
幻のキントア豚。地元で食べるのは格別です。
こういう骨付き肉って食べるのが難しくてちょっと苦手だけど、代わりに夫が喜んで手で持って齧り付いてました・・・。
夫のメインはアンコウとスイートポテト(オレンジ色のサツマイモ)クリスピーに揚げたヌードル状のポテト、サフランソースをかけて。
最後に、私はミカド(ポッキー)風ビスケットとチョコレートのデザート。
こちらはいたって普通だったんですが、夫の頼んだフレッシュフルーツサラダが素敵でした。
ムース状のブルーベリークリームと、カリっとしたテュイル。
ミントティーソースがけのフルーツサラダ。
食感も面白くて味もオシャレ!
子供用コースも美味しい
子供歓迎のレストランと言うことで、€15のキッズメニューもありました。
アミューズとムール貝のミニスープは大人と同じもの。
焼き加減も絶妙のビーフステーキと、クリスピーなポテト、春野菜。
デザートもアイスクリーム3種類にフルーツサラダと同じテュイル付き。
小さな子供が喜ぶようなお子様ランチ的なものではありませんが、大人用のものを子供用にアレンジしている感じで、味は本物。
キッズとは言っても、やはり10歳くらいの子供向けなのかな・・・。
4歳子連れ、なんとかセーフ?反省点
子供歓迎とはいえ、本格的なレストランなので、店内にはアート作品などもあり、やはり小さな子供連れでわちゃわちゃする感じではなかったです。
バギーを入れたり赤ちゃん連れで行く雰囲気ではなく、お手洗いもベビー用の設備はありません。
走り回ったりするのはとんでもない感じでした・・・。
娘は何とかiPadを見せてヘッドフォンで音も漏れないようにしていたのですが、一度だけグズって奇声をあげた時に、お店の人ではなく他のお客さんからの鋭い視線をビシビシ感じました。
子連れはうちだけだったし、フランス人はやはりベビーシッターでも頼んで大人時間を大切にしているイメージ。
子供歓迎とはいえ、フレンチのファインダイニング。やはり静かに周りの空間を邪魔しないでいられるというのが前提かな・・・と感じました。
ディナーだとオシャレして食事を楽しんでいるお客さんもいるので、ランチにすれば雰囲気的にも気が楽だったと思います。
子連れレストラン探しのポイント
今回感じた子連れでレストランを楽しむポイントとしては、まず、下調べをしっかり。
子連れ歓迎か事前に確認し、グーグルマップやトリップアドバイザーのレストラン情報にでてくる写真で、テーブル席の様子や客層なども確認しておくと雰囲気が分かって良いと思いました。
今回はお休みで行けませんでしたが、ミシュラン掲載店でもトリップアドバイザーの【La Grange】の写真を見ると、短パンスニーカーやジーンズにTシャツのお客さんや、テーブルクロスの無いテラス席があり、気軽に行けそうだなと思いました。
また【Auberge Du Cheval Branc】は、HPを見ると個室もあるようなので、利用可能か相談してみるのも良いと思いました。
私自身、以前都内のラグジュアリーホテルでコンシェルジュを経験したことがあるのですが、ホテルのレストランは子供対応可能なところが多いので、ホテルのレストランを当たって問い合わせてみるのも有りだと思います。
カジュアルなビストロやタパスバー
元々コロナ前の予定では、子供もまだ2歳だったので、地元のスーパーや市場で食材やお惣菜を買って民泊で自炊したりするつもりでした。
バギーで小さなお子さんがいて外で食べたい場合は、ランチタイムからディナータイムまで通して営業しているカジュアルなところや、ホテルのレストランが良いと思います。
平日であれば、働いている人のランチタイムは午後1時前後からが多いので、混む時間帯を外せば比較的ゆったり食事ができると思います。
ただし、お昼12時頃に行くと、ランチは12時半からだと言われ、まだ朝食のクロワッサンやタルティーヌ(バゲットを横半分に切ってジャムなど塗ったもの)など軽食しかないところが多かったです。
市場で地元の名物を食べる!
バイヨンヌ2日目のランチ
市場のサラダにはバイヨンヌ名物のハムとブルビチーズたっぷりで季節のホワイトアスパラも。
ビーフタルタル、イワシ缶、地ビールと一緒に。 pic.twitter.com/qfENixY4Sh— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 7, 2022
オッソーイラティとピレネーブルビ
ブルビ=羊乳の意味。
この地域のチーズとしては、羊乳チーズのオッソーイラティが有名ですが、カジュアルなレストランやバーでは、メニューにはFromage de Brebis(羊乳のチーズ)としか書いていないことが多かったです。オッソーイラティAOC の指定地域以外からの羊乳も使っているリーズナブルバージョン、ピレネーブルビのようです。
ニーヴ川沿いにある市場、Carreau des Halles 併設のカジュアルなビストロ、Chez Pantxoは、朝7時から20時まで通しで開いていて、使い勝手が良かったです。
私たちは、バスク名物がたっぷりのったパンチョ(店名)サラダと、市場の肉屋のビーフタルタル、イワシ缶、パテバスクなどを頼んでみましたが、どれもリーズナブルでボリュームたっぷりでした。
バスク料理アショアのパルマンティエなどもありました。
外のテラス席もあり、子連れにとっては気楽なのですが、タバコを吸う人が多いので、私たちは中で食べました。
お店の人は英語はあまり話しませんが、とても親切で子供にも優しかったです。
川沿いのカジュアルなバーでタパス
昨日の夜はタパスバー
バイヨンヌ最後の夕食
ビーフタルタル頼んだら、骨の器に入って食べる直前にボーンマロウ(骨髄)ソースをかけてくれた😲❗️
コッテリだけど、ケイパーやマスタードの酸味が効いてて美味しい。
フォアグラはリンゴと生姜のチャツネで。
パチャランというスモモのお酒は梅酒みたい☺️ pic.twitter.com/R3DJC3qVme— 自由人🇯🇵🇬🇧 (@whomelondon) April 7, 2022
レストランでのご飯はひとまず気が済んだので、2日目の夜ご飯はカジュアルな所で。
日本人のブログなどで評判の、川沿いにあるビストロ【Le Bistro Itsaski】に行こうと思ったのですが、定休日だったので、隣のバー/カフェ・レストラン【Ibaïa Bayonne】のテラス席で食べました。
4月でまだ肌寒かったのですが、屋外で食べたい夫と、寒くて中で食べたい私の両方の希望にマッチしたテントっぽくなったテラス席で、風が防げてブランケットもあり、快適。
バーだと夜は子供が入れなかったりするのかな・・・と思いきや、聞いてみると大丈夫でした。
お店の人は親切で英語もお上手。
Ibaïaとはバスク語で川という意味なのだとか。
言葉が通じるといろんなことが聞けて楽しい。
英語のメニューもあり観光客も多い印象でしたが、意外とお食事も美味しくて満足でした。
フランス側でも、しっかり美味しいものを満喫して大満足。
次回はスペインバスク、サンセバスチャンについてまとめようと思います!