コロナもやっと落ち着いてきて、2年半ぶりにイギリス脱出。
スペインからフランスにまたがるバスク地方で美味しいものをたくさん食べてきました。
ブログの趣旨からズレますが、数回にわたってバスク旅行についてまとめてみたいと思います。
今回はフレンチバスクのバイヨンヌ、スイーツ編です!
Contents
フランスに初めてチョコレートが伝わった町
バイヨンヌは、スペインからフランスにチョコレートが初めて持ち込まれ伝わった町として有名です。
街中にはチョコレート屋さんがたくさん。
フランス国内に40店舗ほど展開するL'Atelier du Chocolatも本店・工場が市内中心部から少し離れたところにあり、製造工程を見学したり、ツアーやワークショップなどに参加できます。
今回面白いと思ったのは、1854年創業のカズナーヴ【Cazenave】。
このビジュアル、そそられますねぇ・・・。
凄い泡だなぁ。
お代わり用のホットチョコレートとホイップした生クリームも一緒にサーブされます。
トーストを浸して食べるのがおススメだそうなのでやってみました。
意外とあっさり、素朴なお味。
粒子が粗めでクリーミーと言うよりはちょっとザラっとした口当たり・・・だからホイップクリームを後入れするのかな?
濃厚ホットチョコレートと言うよりは、本当に昔ながらの製法で作ったんだろうなぁ・・・という感じ。
これはこれで美味しい。
外はカリッと中はフワッとした厚切りのトーストを浸して食べると、うん、いいねぇ。
しかしこの泡、どうやって作ってるの?
このショコラムスー、板チョコを温かいミルクに入れて木の棒でかき混ぜているのだそう。
木の棒・・・?
⇩お店の動画(仏語)の30秒のところにカーソルを合わせると、下の方に板チョコと木の棒がセットになったものが出てきます。おそらくこの棒でしょう。
見つけましたか?確かに木の棒ですね。
よく見ると、同じ画面上奥にポットに立てかけてある棒がもう1本あります。
蜂蜜用の棒を大きくして溝を縦にしたような(分かり辛くてすみません)。
この棒でかき混ぜるのか・・・いや、こんなのでかき混ぜてこれほどに泡立つのか??
情報を探してみたのですが、おそらく、こんな感じでしょう。
両手のひらで挟んで転がす・・・。
こちらの棒は、チョコレート発祥のアステカ文明が栄えたメキシコのもの。
なるほど、アステカ帝国を征服したスペインが、チョコレートと一緒にこの棒も一緒に持ち帰り、フランスに伝わったんでしょう。
フランスでは取っ手のついたポット(前出の動画で奥にあったポット)の上部の穴に木の棒を入れてかき混ぜてている模様。
⇩お店の写真をよく見ると、真ん中の一番上にある青いポットにも上部に木の棒が・・・。
画像引用:Cazenave HP
国民的人気の有名店
そんな木の棒で泡立てたショコラムスーは、今も昔も大人気。
午後3時ごろのお店は大盛況。
天井のステンドグラスから柔らかな光が入り、店内のインテリアは白を基調とした女性的でフランスらしい歴史を感じる佇まい。
可愛らしいリモージュの食器で、フワフワのホットチョコレートを飲めてとっても幸せな気分。
と、そこへ、なにやら変なおじさんが各テーブルに回って何か言ってる・・・。
物乞い?嫌だなぁ・・・。
こっち来るよ・・・あ、来ちゃったよ。
フランス語で何か言ってる・・・。
怪訝な顔で見ると、Do you speak English?と来た。
おぉ、まさかのインテリ物乞い?
⇩この左の方。
フランスのテレビ局、チャンネル2のチョコレートに関する番組の取材で、画面上に映りこむ可能性があるため、店内のお客さん全員に許可を貰わねばならないとのこと。
一生懸命仕事してるのに、勝手に物乞いと勘違いして・・・ゴメンね、おじさん。
よく見ると品のある紳士でした。
店内のお客さんは皆、そわそわと髪の毛を撫でつけてみたり、襟を正してみたり・・・。
結局インタビューを受けていたのは隣のテーブルのフランス人のマダムたち。
チョコレート談議に盛り上がっていました。
フランスの美味しくて美しいチョコレートの歴史は、ここバイヨンヌから始まったんですね。
ショコラムスーを飲みながら、チョコレートの歴史とフランス人のチョコレート愛を感じられる素敵なお店でした。
電話番号 | +33 5 59 59 03 16 |
営業時間 | 9:15-12:00, 14:00-19:00 |
定休日 | 日曜・月曜(学校のお休み期間は月曜営業) |
住所 | 19 Rue Port Neuf, 64100 Bayonne |
ガトーバスク
さて、お次はガトーバスク、名前そのまんまのバスクの名物お菓子です。
行ってみたいお店はいくつかあったのですが、こちらのお店、パリエス【Paries】は前述のカズナーヴの斜め前にあったので、入ってみました。
普通はカスタードかチェリージャム味なんですが、こちらにはヘーゼルナッツ味、柑橘系ジャム味、中身だけじゃなく生地までチョコレート味の物も。
今回はベーシックな2つを購入。
手前はカスタード、後ろはチェリージャム味。
日本だとケーキみたいな高さのあるものも見かけますが、現地では薄いものばかりみたいです。
チェリー味の方が少し酸味もあり甘ったるくなく好みでした。
他の味もいろいろ試してみたい気もしたのですが、ちょっと微妙な大きさで、たくさん買っても食べきれない感じだったので、今回はこの2つ。
バイヨンヌやビアリッツのカフェやレストランでカフェ・グルマン(コーヒーとお菓子セット)を頼むと、小さなガトーバスクがほぼほぼ付いてきました。
電話番号 | +33 5 59 59 06 29 |
営業時間 | 9:00-19:00 |
定休日 | 無し |
住所 | 14 Rue Port Neuf, 64100 Bayonne |
他にも甘いものいろいろ
今回バイヨンヌの後にスペイン側のサンセバスチャン、最後にフランスに戻りビアリッツで1泊する予定だったので、フレンチバスクのスイーツ系は最後にビアリッツでお土産に買えば良いか・・・と思っていたのですが・・・。
最終日は子供のペースに巻き込まれてショッピングはほとんど出来ず・・・。
⇧こちらもパリエス。ビアリッツにも店舗があります。真ん中奥の丸いケーキは、バスクのベレー帽を模したベレーバスク。
⇧ビアリッツのMaison Adam、左上の素朴系マカロンや、右のガトーバスクも試してみたかった!マカロンはボルドーでも似たようなものを食べたけど、どう違うのかな?
女子旅なら、みんなでいろいろ買って、楽しく味見も出来るのだけど。
スイーツに興味ない夫や、ひたすらビーチで遊びたい子供と一緒だと、予め計画を立てて行かないと結局後回しになっちゃって残念無念です。
また行きたいな!